偉人のB面

はじめに

私たちが知っているような歴史上の人物たちには、B面、すなわち、あまり知られていない面もあります。

今回は「怖い」と恐れられた人物たちのB面を紹介します。

①足利義教

1人目は足利義教です。この人物は室町幕府6代将軍です。「万人恐怖」と呼ばれる恐怖政治を行い、些細なこと(料理が冷めていたとか義教にちょっと微笑んだとか木の枝を切ってしまったとか)で処罰をしたというエピソードも有名です。

そんな足利義教のB面は「鴨好き」です。
守護大名の赤松満祐に「家の池の鴨を見てほしい」と言われ、赤松邸に招かれたところ、暗殺されてしまいました。


さすがの義教も、それだけ鴨には目がなかったということですね。

②織田信長

2人目は織田信長です。尾張(現在の愛知県の一部)のいち戦国大名から、天下人にまでのし上がった人物です。

そんな信長といえば、苛烈というイメージが定着しています。「鳴かぬなら 殺してしまえ ホトトギス」という歌はもちろんのこと、敵対した勢力は滅亡の末路をたどっていることが多いです(もちろん例外はありますが)。

そんな信長のB面は「細やか」です。
まだ信長の勢力が強くない頃、信長は養女を武田勝頼(武田信玄の子)に嫁がせます。その際、信長は年に7回も使者を通じて武田信玄の元へ高価な贈り物を届けていました(しかも贈り物は武田氏の家紋を大きく記した蒔絵に入れるという徹底ぶりでした)。

また、羽柴秀吉が寧々という正妻がいるにも関わらず浮気をしていた時には寧々に対し「あのハゲネズミにこのような立派な妻はもったいない」と寧々を気遣う手紙を出していました。

これらのエピソードからは、ただ苛烈なだけではなく、立てるところは立てる、きめ細やかな対応を行う信長像が浮かび上がってきます。

③井伊直弼

3人目は井伊直弼です。幕末期に大老を務め、安政の大獄を行い、最後には桜田門の変で暗殺されました。この人物にも苛烈というか厳しいというイメージがついています。

そんな井伊直弼のB面は風流人です。
井伊直弼は茶道や和歌などを嗜んでおり、「チャカポン」というあだ名がつけられました

他にも、以前のブログで井伊直弼の知られざる話を紹介していますので、こちらも参照してみてください。

おわりに

人には「知られざる一面」があることが、この3人からもわかりますね。

参考文献・参考サイト

丸茂潤吉
『戦国武将の大誤解』(彩図社、2010年)
瀬戸環
『歴史を変えた動物たち』(扶桑社、2010年)
吉本健二
『手紙から読み解く 戦国武将意外な真実』(学研プラス、2006年)