江戸時代
はじめに
今年の大河ドラマ「べらぼう」は江戸時代のお話です。
そこで今回は江戸時代がテーマです。
江戸時代で知られていること
江戸時代といえば、学校で武士を頂点とした身分制社会だというふうに習ったかもしれません。
しかし、実際の江戸時代の社会からは意外な姿が見えてきます。
①反骨精神豊かな民衆たち
江戸時代、幕府はたびたび人々の贅沢を禁止します。幕府は着る服の種類や髪型、果ては墓石の大きさまで口を出しました(着るものは木綿や麻を奨励して絹は制限、墓石の大きさは全長120cmまでといった具合です。結構細かいですね)。
しかし、民衆の方が一枚上手でした。地味な色を奨励されれば、他の色と鼠色を組み合わせて多彩なバリエーションを楽しみました。
また、幕府は制限をかけていたものの、実際に人々は絹を着て華美な髪型をしていました(バレないように裏地に絹を使う、ということもしていたようです)。
さらに、あちこちに120cm以上の墓石が建てられていました。
ただ粛々とお上に従うだけではない、江戸っ子の姿が垣間見えますね。
②SDGsの先駆け?
江戸時代には折れた傘や落ちた髪の毛、かまどの灰などを引き取る行商人がいました。
灰は藍染の材料として、折れた傘は修理して再び傘として、落ちた髪の毛はかつらやひげの材料として利用されました。
さらには、糞尿すらも肥料として用いられていました。
SDGsはすでに200年以上前から行われていたようですね。
③識字率の高さ
江戸時代の人々は当時の他の国と比べても高い識字率を誇っていました。
江戸時代は文書でさまざまなお達しが届くため、文字を読めることが求められていました。
また、寺子屋が設けられ、庶民はそこで読み書きそろばんを学びました。
文字を読める人が多かったからこそ、出版文化も栄えました。
蔦重が活躍する土壌はすでに育まれていたようですね。
おわりに
人々が日々の生活を賢く(時にずる賢く)工夫しながら生きてきた時代、江戸時代はそんな時代だったのかもしれません。
参考文献・参考サイト
- 河合敦
- 『日本史の裏側』(扶桑社、2023年)