言葉の日本史
はじめに
「ONE PIECE」という作品があります。私が小さい頃からよく読んでいる作品です。
この中で、主人公のルフィとその仲間たちは「麦わらの一味」と呼ばれています。
実は「一味」という言葉は日本史にまつわる言葉です。
室町時代には、年貢の減免などを求めて人々は「一揆」を結びました。この「一揆を結んで人々が団結している状態」を「一味同心」と言います。
ということで今回は現在でもよく使われている日本史の用語を紹介します。
①下剋上
「身分が下の者が実力で上の者を倒すこと」を表す言葉です。
この言葉は今年のプロ野球でセ・リーグ3位だった横浜DeNAが日本シリーズで優勝した時にも話題になりました。
実はこの言葉を初めて使ったのは僧侶の日蓮です。
戦国時代を表すこの言葉のルーツが仏教とはちょっと意外ですね。
②天王山
「勝負の分かれ目となる大事な時や場面」を表す言葉です。
この言葉は受験でよく使われる言葉多いです。
そんな天王山のルーツは山崎の戦い(羽柴秀吉が明智光秀を破った戦い)にあります。
この戦いでは、先に天王山を制した者が勝つと言われていました。そしてその山を先に取った秀吉が戦いに勝利し、のちには天下統一を果たしました。
ここから、「天王山」という言葉が定着していきました。
③新入り・古株
新入りとは「ある集団に仲間として新しく入る人」を、古株とは「古くからその社会や集団にいる人」のことを指す言葉です。
この言葉のルーツは江戸時代に結成された株仲間(営業の独占権を持つ同業者団体)にあります。
ちなみに、株仲間内で設けられているルールを破るなどして除名処分を受けることを「仲間外れ」と言います。この言葉もまた人間関係を表す言葉として定着していますね。
おわりに
こうしてみると、現在使われている言葉は日本史と関係が深いことに気付かされますね。