長寿の日本史

はじめに

少しすぎてしまいましたが、先週の月曜日は敬老の日でした。
この日は、「多年にわたり社会につくしてきた老人を敬愛し、長寿を祝う」ために制定されました。

長寿にまつわる話

厚生労働省が公表したプレスリリース(R6百歳プレスリリース)によると、2024年段階で日本国内に100歳以上の人が9万5119人いるそうです。また、国内最高齢は116歳だということです。

ところで、昔の人も長生きを意識していました。

青木昆陽のサツマイモ効果

青木昆陽という江戸時代の人物は、『蕃藷考』を表すほど、サツマイモの効用を説いていました。その中で、芋を食べているからこそ沖縄の人々は「百余歳の寿を保っている」と主張しました。

青木昆陽のアピールが功を奏したのか、当時将軍だった徳川吉宗はサツマイモを試みに植えさせます。すると、よく繁殖し味も美味しかったことから領内での栽培を命じました。

葛飾北斎の長生き欲求

富嶽百景の跋文で、葛飾北斎は「6歳の頃から絵を描いてきたが、70歳までの作品は取るに足らない。73歳にしてようやく描くものの生命の在り方がわかってきた」と言っています。
その上で、「90歳にしてその奥義を極め、100歳にして正に神妙ならんか」と100歳まで絵を描くことに意欲的でした。

そんな北斎が90歳で亡くなる時、「あと5年の命があれば真の画工にならんか」という言葉を残しました(本当は10年と言ったのと5年に直したと言われています)。

大隈重信の長寿宣言

大隈重信は「百二十五歳までの長命を保ち得られる道理である」と言い、長生きに意欲を見せていました。

ちなみに、ギネスブックに認定されている史上最高齢は122歳だそうです。

おわりに

意欲というのも長生きにおいて案外大事なものなのかもしれません。

参考文献・参考サイト

半藤一利
『名言で楽しむ日本史』(平凡社,2010年)
ギネス世界記録 ギネスワールドレコーズ公式サイト
(https://www.guinnessworldrecords.jp/)(2024-09-22アクセス)