『キングダム』の名言

はじめに

現在、『キングダム』のアニメ第5シーズンが放送中です。第5シーズンは黒羊の戦いがメインのようですね。

キングダムについて

『キングダム』は春秋戦国時代、元下僕の少年信が中華統一を目指す秦の王、えい政のもとで「天下の大将軍」を目指す話です。

黒羊の戦いでは信が桓騎(もとは盗賊の頭だった人物)将軍とともに黒羊の征服を目指します。
今回は黒羊の戦いにまつわる人物の名言を紹介します。
※以下、若干のネタバレを含みます。ご注意ください。

①雷土の名言

元野盗軍の桓騎軍(俺達)はどんなに下手打ったとしてもぜってぇ手ぶらじゃ帰らねェんだよ!!

『キングダム』42巻より

これは黒羊の戦い1日目、中央の丘に奇襲をかける際に雷土が放った一言です。

この名言に通じるのが『今昔物語』の中の藤原陳忠の言葉です。

受領は倒るる所の土をもつかめ

『今昔物語』

どちらも転んでもタダでは起きない気迫を感じさせますね。

②信の名言

「やらかしちまった責任の重大さは俺達が誰よりも重く受け止めてる!
だから二日目以降で必ず目前の敵を撃破し俺達飛信隊が戦局を覆すきっかけを作る!」

『キングダム』42巻より

これは黒羊の戦い1日目、信が桓騎軍の使者に放った一言です(この日信たちは敵の策略にはまり、遅れをとっていました)。

そんな信には朝倉教景のこの言葉をおくりたいですね。

「巧者の大将と申すは一度大事の後れ合ひたる申すべく候」

大隈和雄ら 『知っておきたい日本の名言格言事典』(吉川弘文館、2005年)

その後、信はその言葉通り2日目で挽回し、最終的には的の総大将慶舎の首を取ります。

③桓騎の名言

「全部 うまくいく」

『キングダム』28巻より

これは大一番の勝負に出る時に桓騎がいつも言っている言葉です。

この名言に通じるのが、佐藤一斎のこの名言です。

「士は当(まさ)に己に在る者を恃むべし。動天驚地極大の事業も、またすべて一己より締造す」

佐藤一斎 『「人の上に立つ人」の勉強』(三笠書房、2002年)

どちらも自分の持つ力を信じて事を成し遂げようとする気概を感じさせますね。

おわりに

『キングダム』にも古今に通じる名言が数多くありますね。

参考文献・参考サイト

大隈和雄ら
『知っておきたい日本の名言格言事典』(吉川弘文館、2005年)
佐藤一斎
『「人の上に立つ人」の勉強』(三笠書房、2002年)