W杯の名監督と名言

はじめに

サッカー、野球、バスケットボール、ラグビー…。W杯(野球はWBC)での日本代表の活躍で熱狂した人々も多いことでしょう。しかし、W杯での日本代表の陰には名監督の存在が欠かせないことも事実です。
そこで今回は、サッカーの森保監督、野球の栗山監督、バスケットボールのトム・ホーバス監督の名言を取り上げます。

①森保監督の名言

「『ダメなところを改善することで良くなるはず』という考えを捨て、できるだけ長所に目を向ける」

これはサッカーW杯2022で日本代表をスペイン、ドイツからの歴史的勝利に導いた森保監督の名言です。
この言葉に通じるのが、徳川家康のこの名言です(一部現代語表記にしています)。

「人には其長所あれば己が心を捨ててただ人の長所を取れ」*1
　*1 　『歴史人』2022年3月号(ABCアーク、2022年)

②栗山監督の名言

「至誠にて動かざるものは未だ之あらざるなり」

これはWBCで日本代表を世界一に導いた栗山監督の座右の銘です。この言葉自体は中国の『孟子』の言葉です。吉田松陰が残した言葉としても有名です。
栗山監督と同じく「至誠」を大事にした人物がいました。それが西郷隆盛のこの名言です。

「人を推すには至誠を以てすべし。至誠ならずば決して人心を収攬するものではない」*2
　*2　『歴史人』2022年3月号(ABCアーク、2022年)

③トム・ホーバス監督の名言

「毎試合違う選手が活躍できる。このチームにスーパースターはいませんがスーパーチームです」

これは2021年の東京オリンピックで女子日本代表の決勝戦後にトム・ホーバス監督が言った言葉です。バスケ女子日本代表を銀メダルに導いたトム・ホーバス監督はこの後男子日本代表の監督となり、2023年のW杯で男子日本代表を48年ぶりの自力でのオリンピック出場に導きました。
この言葉に通じるのが島津斉彬のこの名言です。

「およそ一能一芸なきものはなし、その長所を採択するは人君の任なり」*3
　*3　『歴史人』2022年3月号(ABCアーク、2022年)

おわりに

上に立つ人間の考えいかんで組織は変わるものですね。