偉人の信念
はじめに
先日、車いすテニス選手の国枝慎吾選手が現役を引退しました。
国枝選手は自らを鼓舞するため自らのテニスラケットに「俺は最強だ」という言葉を貼っていたそうです。
そしてその言葉通り、四大大会・パラリンピックを制覇し生涯ゴールデンスラムを達成しました。「最強」を体現し続けた姿は多くの人の心を動かしてきたことでしょう。
昔の人もまた、自らの信念に沿って行動した人々がいました。今回は3人の名言を紹介します。
上杉鷹山の名言
1人目は上杉鷹山です。米沢藩(現在の山形県)の大名で、藩政改革に取り組んだ人物です。ちなみにこの人物は動植物を収集する趣味があったようで、「ファーブル大名」というあだ名がついています。
そんな上杉鷹山の有名な言葉がこちらです。
「為せばなる為さねばならぬ何事も成らぬは人の為さぬなりけり」*1
*1 『歴史人』2022年3月号(ABCアーク、2022年)
この言葉は大学受験の時、学校の先生から贈られた言葉です。個人的に思い出深いです。
二宮尊徳の名言
2人目は二宮尊徳です。江戸時代後期、農村復興に携わった人物です。かつて小学校には二宮金次郎像が設置されていたそうです。
そんな二宮尊徳の信念とも言える言葉がこちらです。
「遠くをはかる者は富み、近くをはかる者は貧す」*2
*2 真山知幸 『偉人名言迷言事典』(笠間書院、2021年)
目先のことだけで判断してはいけないということを教えてくれる言葉ですね。
吉田松陰の名言
3人目は吉田松陰です。松下村塾で久坂玄瑞、高杉晋作、伊藤博文など幕末に活躍する人物を育成しました。
吉田松陰の座右の銘とも言える言葉がこちらです。
「志を実践していくためには人と異なることを恐れるな」*3
*3 『歴史人』2022年3月号(ABCアーク、2022年)
吉田松陰自身は安政の大獄によって処刑されます。けれども彼の「志」は教え子たちに受け継がれていきました。
おわりに
こうしてみると、「言葉」にはその人を形作っていく力があるようです。
参考文献・参考サイト
- 『歴史人』2022年3月号
- (ABCアーク、2022年)
- 真山知幸
- 『偉人名言迷言事典』(笠間書院、2021年)